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2021.03.12
安全について考える。
塗装面のお掃除に関するテーマです。
言うに及ばす、綺麗な車を維持する為に必要なのは、汚れの除去です。
ここを避けては通れないのですね。。。。
綺麗な車の維持に必要なのはコーティングだよ!と思われるかもしれませんが、そんな魔法のコーティングを私は知りません。
コーティングは車のメンテナンスを楽にする補助的な役割を持ちますが、それ以上の効果を期待する物ではありません。
事実、そこに期待して硬化コーティングを施工したものの、期待しすぎてノーメンテで放置した結果、水滴跡が酷くなったという事例を沢山見ています。
皆様を悩ませている水滴跡。イオンデポジットやスケールなどとも表現されていますが、その水滴跡の除去方法に興味がある方はとても多いと感じます。
何故なら、その方法は多くのサイトで紹介されており、また沢山の商品が発売されているからです。
本当に沢山の商品があって、迷ってしまいますよね。。。
ですが
実は水滴跡の除去方法は2つしか存在しません。
【削る】と【溶かす】です。
ここまでを『そうなんだ。。』と覚えていただき、
今日のお題に進みます!
【削る】と【溶かす】は、どっちが安全なのでしょう???
まず【削る】ですが、こちらは100%磨材を用います。ただその磨材(コンパウンド)にも多々ありまして、塗装傷補修や金属磨きに使うよう荒く削るタイプから、塗装面の僅かな荒れを綺麗にならしたり、塗装面の艶出しに用いるタイプまで、硬さ、大きさ、素材と様々あります。
弊社が知る限り、一般の方が水垢や水滴跡を除去する用途として作られた製品は、塗装面を削るまでの研磨力は無く塗装面への悪影響もないレベルの磨材を含む製品がほとんどです。(※研磨剤として販売されている製品は削れます)
洗車の経験が全くない方でも、説明書通りにご使用いただければ、目視確認できる傷を入れる事はできません。
それなのにこの業界では何故か磨材入りを使う事が悪の様に認識させられています。
もちろん水滴跡や水垢が塗装面に確認出来ないのに毎回洗車後に使用するような過度な使用はお奨めしませんが、
絶対に磨材入りは使わないという方々や使ってはいけませんという業者さんは、イオンデポジットや水垢をどのように除去しているのか不思議でなりません。
実際、多くのカーディテイリング専門店でも、コーティング前の塗装面の準備や、経年した被膜のメンテナンスには、しっかり磨材入りのケミカルで磨きを行っていますし、コーティングのメンテナンスキットに含まれる水滴跡が取れない際に使うケミカルは磨材入りです。磨きは塗装面の綺麗を維持する為には必要不可欠だという事なんですよね。
この辺りの矛盾さって、一体何なんだろうと思ってしまいます。。。
次に【溶かす】方法です。用いられる成分にはクエン酸やグリコール酸、カルボン酸など、多々あるのですが、主にボディーで、シランやシロキサンをベースにした硬化系コーティングに固着した水滴跡(イオンデポジット)を溶解できる成分となると、フッ化水素やフッ化アンモニウムのみです。
(※ガラスが曇る※金属が変色する※加熱してはダメの記載があれば、高い確率でその成分です)
確かに、実際に使用しますと大変に作業効率も良く、簡単にイオンデポジットが除去できるのですが、こちらは人体に悪影響を及ぼします。
まず皮膚にチクチク、ピリピリといった痛みが出ます。これは人体の成分と反応し、尖った結晶が出来る為で、その結晶が皮膚を刺すわけです。反応する人体の成分は何かというとカルシウムです。カルシウムに反応しますので次第に骨も侵します。
体への付着を充分注意していても、加熱された際のヒューム(蒸気、揮発性の粒子)も同様に有毒で腐食性が高いので、気づかずに浴びたり吸引してしまった場合は、目や気管支などの粘膜より吸収され、やはり症状がでます。例えば天気が良い日に屋外で湿ったクロスをボディーに当てて湯気が立った経験はありませんか? その湯気が有毒だったらと想像してください。
怖いですね。。。。。。
そしてこの薬品ですが人体だけでなく、金属やガラスといった素材も腐食させますので、使用後は確実に入念に除去を行わないと、車にも影響を及ぼします。
どちらが良いというレベルの話ではない気がします。
一般の方が使う場合、色々な意味で削るより安全なのか疑問が残ります。
最近、シルクのイオンデポジット(スケール)除去の仕組みに関してお問い合わせをいただく事が多くなりました。 ドクロマークだけにご心配されてしまうのだと思いました。 シルクのイオンデポジット除去は磨きによるものですが、安全です。ご安心ください。
非常に細かい磨材に仕事をさせています。その研磨力は塗装面の荒れを補修する程度です。皆様がご心配されるように塗装面を削って薄くしてしまうなどという事はほぼ不可能です。(ポリッシャー等を使用して磨く、などの場合は除きます。)
私たちは家に次いで高価な財産にお使いいただく製品として、作業性や結果のインパクトよりもお車への安全性を優先に考えて製品を開発しておりますし、当然、スペアの効かない人体への影響や、環境への影響は、それ以上に重要な事項としてとらえております。
皆様が楽しく安全にカーケアを楽しめる一助となると嬉しいです。