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2021.03.04
撥水と親水
春めいてきましたね、これからの時期は三寒四温といって暖かい日と寒い日が交互に入れ替わりながら徐々に暖かくなっていきます。
その寒暖の入れ替わるタイミングで天候が崩れ、雨天と晴天が繰り返されるのが、この時期ならではの天候です。
そうなってくると、愛車の塗装面に水滴跡が残る事が心配という方が増えてきます。花粉や黄砂が、そこに加わると、もう本当に酷い症状になります。
その対策として皆様が期待されるコーティングですが、そのコーティングを選択する際に頻繁に『撥水と親水はどちらが汚れないのでしょうか?又は水滴跡が残らないのでしょうか?』というご質問をいただく事が多々あります。
結論から申し上げると、どちらを選んでも大差無いと思います。
というよりも、もっと重要なポイントを考えてコーティングを作っています。
まず、日本の雨はどちらかというとパラパラと降る事が多く、そういった降り方では、撥水も親水も狙った排水性能を発揮する事が出来ません。つまり水滴状に水が残ってしまいます。そしてその水にはもれなく汚れの原因となる物質が含まれています。
そして、この排水できず残った水滴が太陽に照らされ蒸発すると、当然汚れだけがコーティング上に残ってしまう事になります。これが水滴跡の出来る仕組みです。(水道水にもミネラルが多く含まれており、洗車時にこのお水が乾いてしまうと、みなさんが嫌がるイオンデポジットが見事に出来上がります)
事実、どんなに高価なコーティングをしていても大半は雨や洗車がきっかけとなって汚れが残りますよね。
でも、ここからがその大切なポイントです。この残留してしまった汚れがコーティング面に固着してしまうか?それとも固着せずに除去できるか? これこそがコーティングの重要な性能なのです。
ここでVOODOORIDEのコーティング成分なのですが、採用しているのは変性シリコーンポリマーです。なんだか一世代前の成分に感じるという声が聞こえてきそうですが(笑 シリコーンポリマーは本当に効果的なのです。
何故かというと、ガラス、アルミ、シリコーンなど材質は、それぞれが、水との接着エネルギーを持っています。下にその値を紹介します。値の大きな方は水がくっつき易いという事です。
●アルミ:145
●ガラス:115
●シリコーン樹脂:58(※平均値)
先ほどまでのご説明で、車の汚れの大半は雨や洗車が原因で撥水とか親水に左右されるものではないと分かっていただけたと思いますが、そのお水(汚れ)がくっつき易いか否かという事は、大変に重要な事になります。
勘の良い方は、あー!!だからガラスやアルマイトリムに水滴跡が残りやすいのだ!と気づかれたと思います。
同時に、シリコーンは接着エネルギーが低く、水滴跡が残り辛い=汚れが固着し辛いという事も読んで取れます。私が知りえる限りシリコーンポリマーは防汚目的のコーティングとしては、最高といっても良いほど有効です。なのでシリコーンポリマーを採用しています。
ここまで読んでいただいた方の中には、では、なんでVOODOORIDEは疎水(親水に近い排水状態)に拘っているのか?と思われた方も多いと思います。
それは、ウォータースポットを作りたくないからです。
ウォータースポットは汚れではありません。排水出来ず残ったお水が、玉状に残ってしまい、その玉状に残った水滴がレンズの様に太陽光を集めて、塗装面を焼いてしまう症状です。
疎水(親水)は、撥水に比較すると、残留したお水が玉状になりませんから、塗装面を焼いてしまうリスクも低くなります。
なので、VOODOORIDEは疎水(親水)に拘っています。
下の画像は、実際の車のボンネットでその違いを試した結果です。
撥水の様な派手さは有りませんが、きちんと仕事をしている事をご理解いただけると嬉しいです。